Harpsichordist TOMOKO MATSUOKA
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          イタリア便り
 
2009.9.14 N.20
「女性作曲家たち」


ミラノはすっかり秋の気配で、清々しい秋晴れが続いた後、昨日から雨が降り出し、突然寒くなりました。

数日前に、私の師ジョヴァンニから、ベルガモでバロック時代のイタリア人女性作曲家による作品だけを集めたコンサートがあるとの情報が入り、 12日(土)にコンサートを聴いてきました!びっくりマークなんぞ付けて、少々興奮気味なのは、私も来年3月に本郷の求道会館にて、バロック時代の女性作曲家の作品を演奏する予定があり、目下、曲目などを考えていたところだったからです。

12日の演奏会は、フランチェスカ・カッチーニとエリザベッタ・デ・ガンバリーニ、イザベッラ・レオナルダ以外は初めて聞く作曲家たちで、大変興味深いプログラムでした。ソプラノ、アーチリュート、教会のオルガン、という組み合わせで、小さな丸いSantuario(至聖所)に50人ほどの聴衆が座り、オルガンのところで演奏されるのを見上げて聴きました。

プログラム

Lucrezia Orsina Vizzana (1590-1662)
"O Magnum Mysterium"
"O Invictissima Christi Martyr"


Francesca Caccini (1587-1640)
Sonetto "Chi e' costei?"

Caterina Assandra (1590-1618)
"Ave Verum" per organo

Isabella Leonarda (1620-1704)
"Spes Mondane"

Claudia Sessa (1570-c.1619)
"Occhi io vissi di voi"
"Vattene pur lasciva orecchia umana"

Caterina Assandra
"Ego Flos" per organo

Francesca Caccini
"O che nuovo stupor"

Elisabetta de' Gambarini (1729-1765)
Sonata I per organo Allegro, Pastorale, Allegro

Chiara Marcherita Cozzolani ( ?-1653)
"Ecce annunzio vobis"


カテリーナ・アッサンドラのオルガンソロ曲は宗教曲ですが、シンプルでありながら素敵な曲だったので、ぜひ楽譜を入手して弾いてみたいです。

演奏は、残念ながらプロフェッショナルのレベルでなく、音程も、ソルフェージュも、 3人が何となく合っているという、ドキドキするというか、そこまで堂々とされると、逆に違和感が薄れるというか、不思議な気持ちで聴きました。幸い入場無料でした・・・

しかしながら、私にとって、また新たに女性作曲家の作品にめぐり合えたこと、生で聴く機会を持てたことは、大変有意義でした。

 
 

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